特集記事【ダンデライオンチョコレートジャパン 堀淵 清治】時代を先見するビジネスの目利き人

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プロフィール

ダンデライオン・チョコレート・ジャパン CEO 堀淵清治 

早稲田大学法学部を卒業後、就職活動をせず1975年に渡米。カリフォルニア州の大学を中退し、ヒッピー生活を送る。1986年、日本の漫画をアメリカで出版するビズコミュニケーションズを設立。2006年には、ニューズウィーク誌で「世界が尊敬する日本人100人」のひとりに選出され、日本の漫画の文化を世界に広めた人物としても広く知られている。2011年サンフランシスコにNEW PEOPLE,Incを創業。映画、ファッション、音楽、アートなど日本のポップカルチャーを発信している。20162月には代表を務めるダンデライオン・チョコレート・ジャパン株式会社の1号店を蔵前にオープンした。

企業WEBサイト 兼オンラインストア

日本にクラフトチョコレートの文化を輸出したダンデライオンチョコレートジャパン

世界を席巻する大国、アメリカの文化に触れる

大学卒業後、カリフォルニア州サンフランシスコに渡米し、一年半語学学校に入学しました。

当時のカリフォルニアは、ニューエイジとも呼ばれたカウンターカルチャーや新たな精神世界の運動が生まれてきた時代でした。ぼく自身も、以後の生き方に大きな影響を受け、精神革命が起こったと言っても過言ではありません。

 

2年間のモラトリアムライフと起業

語学学校卒業後、カリフォルニア州立の大学院に入学しましたが2年も経たず退学してしまいました。
その後は、当時の雰囲気にどっぷり巻き込まれ、2年あまり山の中に篭りながら電気・ガス・水道など都市部の文化とは隔絶した生活をしていました。そのような奔放なヒッピー生活を終えても、就職することはなく自身が31歳の時に会社を作りました。事業としては『アメリカと日本の架け橋になる』ということをコンセプトに様々な文化の輸入・輸出事業に携わりました。

また雑誌社への記事の出稿も業務として行ない、慌ただしい日々を過ごしていました。1986年、計らずとも小学館という超大手出版社のオーナーの方と親しくなることができました。漫画オタクというわけではありませんが、当時、日本の漫画文化に対しては大変興味を持ち、『漫画は巨大なエンターテインメントで、これから急成長をする』という印象を持っていました。そのことを小学館のオーナーに話すとお互いの展望が一致したため、小学館からの出資を受け、サンフランシスコに日本漫画の出版社を設立しました。

ダンデライオンジャパン堀淵氏

 

時代の潮流を読む

チョコレート店を始めるまでの経緯とは?

現在もアメリカで運営している会社のビルを建築する際、ビルの一階に入るカフェ探していたときに見つけたのが、当時まだ1店舗しかなかったブルーボトルコーヒーでした。

ちょうど同じ頃、シングルオリジンのカカオ豆にこだわったダンデライオン・チョコレートとも出会いました。こちらは、クラフトチョコレートという文化をより世界に浸透させようとしているベンチャー企業です。カカオ豆の生産者から直接カカオを仕入れ、チョコレートになるまでの全行程を行うBean to Barチョコレートを作る企業です。不思議な魅力を感じ、サンフランシスコにあるファクトリー&カフェまで行き、「一緒に事業をしよう」とオーナーに直談判しました。

当時、そのようなクラフトフードビジネス自体にビジネスの拡張性があるかどうかは未知数ではありましが、現在では全世界的にクラフトフードシーンが大きな潮流となっており、自分の直感は正しかったと感じています。

ー業界・店舗を選ぶ基準とは?

その企業・店舗にしっかり着実とした経営哲学があり、更にそちらが時代にマッチしているかどうかということが大変重要です。

なぜなら時代には、地球全体として物事の潮流があります。人類は大量生産・大量消費をし続けた時代から、地球環境を持続可能な世界にしようと社会全体で努力しています。その流れで、少量生産や希少価値が評価される時代になってきています。そのような時代の潮流に合わせた価値観やサービスを提供するのが起業家の役目だと思います。

チョコレートの原材料であるカカオ豆の原産国として有名なのはガーナですが、19世紀のイギリス植民地時代にプランテーションで大量に栽培し、正当な対価を得ることなく先進国に搾取されてきたという時代が長年続いていました。現在では、ダンデライオン・チョコレートもそうですが、クラフトチョコレートを作る起業家が生産者とダイレクトにやり取りすることで、良い豆にはそれに見合う対価をしっかりと支払う、という新しいエコシステムが出来上がりつつあります。

ダンデライオン・チョコレートのチョコレートには厳選されたプレミアムカカオとオーガニックのきび砂糖以外何も入っていません。

そう言ってしまうと一見シンプルで簡単なように見えますが、今まで誰も取り組んだことのない取り組みのため、カカオ豆の選別、焙煎の温度や時間、摩砕など全てがイノベーションの連続です。

チョコレートを大量生産するための機械や道具は沢山開発されてきましたが、ダンデライオン・チョコレートが始まった頃は、このようにこだわり抜いてチョコレートを製造する設備はどこにも存在しませんでした。そのため、機械や道具の設計もすべてがゼロからの開発でした。

カカオ豆を生産してくれる農家の方、機械を製作してくれるメーカーの方、チョコレートを製造するダンデライオン・チョコレートのスタッフ、そしてそのチョコレートを楽しみにしてくださるお客さま、この全てがお互いにお互いを尊重しあうことで生まれる新しいエコシステムが徐々に発展してきています。

最高のチョコレートづくり・環境づくり

ー顧客体験向上のための取り組みとは?

美味しいチョコレートを作り続け、商品の質を上げていくということのみです。

また、スタッフが働いていて幸せな環境が構築できていないと、お客さまにも幸せを届けることができないと考えています。ダンデライオン・チョコレートの店舗では、このような場所で働きたい、働いていて楽しい、と思える労働環境作りに常に専念しています。働いていて楽しいと思える環境づくりができているからこそスタッフの質も上がりますし、お客さまに上質な顧客体験を提供することができます。

品質にこだわりぬいた商品を提供させていただいているので、スタッフには商品知識を身に着けてもらいたいと考えています。

その一環としてアメリカ本店との交換留学研修やカフェのスタッフが製造業務を経験するプログラムなどをたくさん用意しております。

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さらなる高みを目指して

ーこれからの展望

チョコレートの品質には今後も徹底的にこだわり、それをもっと多くの方に提供できる企業になっていきたいと考えています。

ダンデライオン・チョコレートだからこそ作ることができるチョコレート、その美味しさをできるだけ多くの方に届け、幸せを感じていただければと願っています。

 

ーありがとうございました。
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